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zoom RSS こんな事態が起きているのに・・・

<<   作成日時 : 2012/03/08 21:47   >>

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 以下に掲げる『東京新聞』の記事を読んで、情けなくなる。もちろん日本政府や自治体が、である。

 住民の視点からではなく、行政の目線、すなわち上からの目線で何事も決めていくので、必ずそこから洩れていく人々がでる。

 しかしこの放射能による被災については、一切の洩れは許されないはずだ。政府の施策は、基本的に福島の被災者をそこに居住させ、分断線を引いて対立させ、それで賠償責任を軽くしようとしているようだ。



道1本で避難準備区域外れる 高線量でも賠償は低額  2012年3月8日 13時52分


 わずか四十メートルの差で、原発事故の損害賠償から取り残された人々がいる。東京電力福島第一原発からちょうど三十キロに当たる福島県田村市のある地区は、生活道路一本を隔てて原発寄りの隣の集落までが賠償の対象とされた。放射線量はほとんど変わらないのに−。「忘れられた被災地だ」。住民たちはそう話し、対等な補償を訴える。 (森本智之)

 同市常葉(ときわ)町の早稲川(わせがわ)地区は、原発からの距離が三十キロと四十メートル。主に三十キロ圏内で指定される緊急時避難準備区域から漏れ、避難や除染費用の補償、固定資産税減免などが受けられなくなった。精神的苦痛の慰謝料はあるが、区域内よりはるかに安い。

 市内のゴム製品工場の契約社員猪狩春子さん(50)は、六十六世帯が住むこの山あいの集落で母の不二子さん(77)と暮らしてきた。隣の集落には小学校からの友人や親戚が住むが、事故後、賠償金をめぐってわだかまりができてしまった。

 事故で早稲川でも避難する人が相次いだ。猪狩さんも不二子さんの手を引いて逃げようとしたが、不二子さんは「家を離れたくない」と拒んだ。「契約社員の仕事を切られたら」と不安もよぎり、避難をあきらめた。

 四月、会社から借りた線量計で自宅周辺を測ると、裏庭で〇・八マイクロシーベルト。市発表の線量の二倍以上で、隣の集落よりも高い。不自由な暮らしの中、不二子さんは脳梗塞で倒れた。

 先日、準備区域内に住む友人と話した。賠償金に水を向けると、「あぶく銭だから」と遮られた。以来、連絡を取っていない。

 猪狩さんは「同じように不安な生活をしているのにどうして差がつけられるのか。忘れられているようで、つらい」と訴える。

 早稲川では多くの農家が耕作をあきらめ、日常は一変した。住民たちは対策委員会をつくり、市を通じて国に準備区域内への組み入れを求めたが、受け入れられなかった。

 緊急時避難準備区域は昨年九月に解除され、政府は三月中にも避難区域を見直す。事故から一年を前に状況は大きく変わるが、早稲川地区の住民たちは置き去りのままだ。

◆線引きであつれき 見直し要望多く

 避難区域の線引きをめぐっては、福島県内各地の住民から反発の声が上がっている。

 「合併を離脱する運動まで起きた」。一月末に開かれた政府の原子力損害賠償紛争審査会で、南相馬市の桜井勝延市長が訴えた。

 二〇〇六年に近隣市町が合併した同市は原発事故後、合併前の自治体単位で、警戒区域など賠償対象の四区域とそれ以外に線引きされ、市民にあつれきが生じた。審査会では原発周辺の浪江町や田村市なども区域分けの問題を取り上げた。

 国の原子力災害対策本部によると、避難区域の線引き見直しの要望は「百件単位で相当数寄せられている」。だが見直し例はなく、担当者は「どこかで線を引かなければ。目的は住民の健康を守ること。コミュニティーの分断は補償を手厚くするなど他の方法で対応できる」と話す。

 国の賠償指針は避難区域の線引きで大枠が決まる。原発から二十キロ圏内の警戒区域は近く「帰還困難区域」などに細分化される見込みで、線引きによる補償格差の問題はさらに複雑化する可能性もある。

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