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zoom RSS 知らなかった、首相官邸ホ−ムページ

<<   作成日時 : 2012/03/10 20:30   >>

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 久しぶりに『神奈川大学評論』を取り寄せた。大学が発行している雑誌で、この『・・評論』は、なかなか水準がたかい。
  
 今号は、70号。特集は「文明史的転換点 「3・11」以後を生きること」である。

 大澤真幸と平野啓一郎の対談も、啓発されるところが多かったが、それについては稿を改めて紹介したいが、その次の島薗進の「加害側の安全論と情報統制ーヒロシマ・ナガサキからフクシマへ」に、とても驚いた。

 首相官邸のホームページには、あまりアクセスしないが、島薗の書いたところにしたがってアクセスしてみた。

 島薗は、首相官邸ホームページ →東電福島原発事故 →放射能関連情報ページと入り、「原子力災害専門家グループからのコメント」へとたどりついた。私も、その後を追った。

 そこにはあの「ミスター100_シーベルト」の山下俊一はじめ、山下と同じ考え方の「学者」が8人勢揃いをしている。そして彼らが、今日時点までに21のコメントを掲載している。

 私は、これに驚いたのである。

 福島県などの住民が、かなり高い放射能汚染にさらされているが、これを強制しているのが政府・福島県などである。彼らのヒバクシャへの対応は、旧ロシアのチェルノブイリ原発事故以下であることに、私も怒りを覚えているが、なるほど、このHPをみて政府の意向がわかる。

 山下らの主張は、すでに国際的にも批判されているしろものだが、彼らは政府や福島県の後押しを受けて、今もって福島の被ばく対策(といっても何の対策もしていないようだが)の先頭にいる。

 島薗は、彼らの主張を、小佐古敏荘の批判、中川保雄の『放射線被曝の歴史』(最近、明石書店から増補版が出た)、原爆症裁判をもとに、山下らの主張の問題点を指摘する。

 そして、こう記すのだ。

 
首相官邸にずらりと名を連ねる、政治的に強い影響力をもつ科学者群が、論争がなされている諸学説の中で一つの学説を一致して支持し、異論に応じようとしないというのはたいへん異様な光景である。


 そして長瀧重信の主張を引いて、

 ここで長瀧氏が述べている考え方は、科学者集団はそれぞれの追求してきた科学的手順に基づく見解を保留して、政治的な必要のために一致した見解を述べるべきだというものである。ある種の科学的情報は政治的に統制されるべきだということになる。


 と、この情報統制に危惧を抱いている。

 私は、8人衆が政治統制に(おそらく喜んでだろうが)服していることだけではなく、日本政府が彼らを政治的に「利用(?)」していることにも驚く。政府は、8人衆とともに、福島県民らを被ばくさせる政策に正当性があることを宣伝しているのである。8人衆とは異なる主張をもつ人々を排斥して。

 まさに学問の政治的利用であり、学問統制ではないか、と思う。

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