【映画】エディット・ピアフー愛の讃歌

 今日、浜松地方は肌寒く、雨が静かに降っていた。  「エディット・ピアフ 愛の讃歌」という映画を見に行った。エディット・ピアフは、一度でもシャンソンに興味を抱いた人間にとっては、関心を抱かざるをえない人物だ。少しハスキーな、力ある声で、ドラマティックに歌うエディット・ピアフ。  エディット・ピアフについて、うたはよく聴いているが、彼女の生の奇跡についてはあまり知らなかった。貧困な境遇に育ったことだけは知っていたが、なるほど過酷な人生であった。しかし、過酷ではあっても、であるからこそ、彼女のうたは、彼女の人生を背負いながら、普遍的な生に架橋するのだ。  まさにうたに生きた人生であった。享年47歳であった。  エディット・ピアフを演じたマリオン・コティヤールは、見事な演技であった。1975年9月30日生まれの彼女は、青年期から死ぬまでを演じたが、すばらしかった。  映画そのものは、ストーリーとして時の流れに従って描いていくのではなく、時空の順次性をあまり問題としない展開であった。だからこそ、印象的であった。  そしてこれはフランス映画であった。アメリカ映画だったら、エディット・ピアフは英語でせりふをしゃべっただろう。しかしそれは興ざめである。エディット・ピアフは、やはりフランス語でなければならない。  最近あまり映画を見ない。私はヨーロッパ映画が好きだ。アメリカ映画は、エンターテイメントそのもので、深みがない(すべてではないが)。人生の深みを示さない映画は、見…

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